商品詳細

  • 書籍名

    阿炳が奔る‐無錫争乱異聞-
  • よみがな

    あーぴんがはしる むしゃくそうらんいぶん
  • 著作者

    中田勝美
  • よみがな

    なかたかつみ
  • 販売価格

    1,600円(税込)

中田 勝美 (著)

1951年奈良県大和郡山市生まれ。2019年、小説第1作になる「上海万華鏡~狗(イヌ)も食わぬ小籠包~」を出版。

現在、中国音楽フェスティバル実行委員会事務局長。

 

あらすじ

主人公阿炳(アーピン・1893~1950)は、中国・長江下流域に位置する無錫の道教道観の息子として生まれた実在の人物で、笛、二胡、琵琶などの楽器に習熟し、無錫音楽界に阿炳ありといわれるほどその才能を発揮していた。しかし30歳代半ばに両目とも失明。それ以降「盲目の阿炳」と呼ばれて、貧しさの中で街頭での演奏と社会批判を唱った時事批評語りを続けた。
さて物語は1928年、阿炳が住む無錫の街で青帮マフィアの幹部が爆殺され、さらに道教・玉陽観の道士が刺殺されるという事件が続いて起こる。捜査をするのは無錫警察の警部である郭傑で、阿炳は無錫県の役人と街頭で揉めたときにこの郭傑と知りあった。郭傑の依頼で阿炳は殺害された道士が所属する道観へ行くが、日頃から犬猿の仲の副道観長の謝啓立に阻止されてしまう。
一方無錫共産党の青年組織は、前年の4月に上海で国民党が起こしたクーデターで壊滅状態になった組織の再編と新たな闘争をおこなうべく街頭デモを強行したが、国民政府の特別部隊によって鎮圧される。その中で辛くも逃亡した指導者の李陽生は新たな闘いを計画するが、古参の指導者はまた別の活動を考える。
無錫に駐屯する国民党特務部隊の隊長・陳勇烈は国民党上層部の一部が阿片を使って利益を得ようとするのを阻止すべく、無錫青帮マフィアに一時的に阿片を与えて逆にそのルートを遮断する作戦に出る。
阿炳は無錫から上海へと殺害された道士の足跡をたどっていくが、上海ではより揺れ動く社会の姿に触れる。
そして上海から無錫に戻った阿炳が、これらの人と組織が無錫で起こす事件にさらに関わりを持つことになる。共産党青年組織の活動はどういう結果をもたらすのか。そのとき阿炳は民衆とともに何を考えどう動くのか・・・・。

 

単行本 ‏ : ‎ 369ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4866451904
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4866451909

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